わら仕事の基本は縄ないと男結びです。
先日、近所の方を講師にお迎えして米俵づくりの講習会を行いました。お祝いで贈るお米(特に米寿のお祝い)を、俵に詰めて送ったところ、大変喜ばれたというところから、米農家の方々が、自分でも俵づくりができるようになりたいと、教えていただく機会を設けました。
今は米袋があるため、俵に米を詰めて出荷することもなくなり、俵を作ることもなくなっています。
道具も処分してしまったということでしたが、難しい構造のものではないので、自作の道具で十分です。
脚のついている道具は「うま」と呼ばれています。ぶら下がっているのは「こもづつ」と呼ばれている重しです。
縄がよれないように、こもづつへの巻き付け方も決まりがあります。
写真は、俵の円筒部分の作りはじめの様子です。 3か所をそれぞれ3本の縄で編みます。
必要な長さまで編めたら、「うま」から外して、端を結んで留めます。
筒状にして、結びます。
側面の「さんだわら」?「さんだーら」?を作っています。中心を針金で結んで両側を開いていきます。
今回は直径25センチになるように作りました。
漬物の押し蓋がちょうどいいサイズです。
はみ出ている部分を編みこんでいきます。
少しいびつですが…
二つ作ります。
「さんだーら」を取り付けるための、縄を通します。縄を通して留める用のみみを7つ作ります。
さんだーらを付けた後に縛る、持ち手となる用の少し太めの縄もこの段階で、通しておきます。
通したら、編み目に沿って端を内側に折り返し、「さんだーら」を取り付けていきます。
片面をつけたら、中身となる米を入れ、もう片面を取り付けます。
順番に、みみを通していき、最初に通したみみに戻ってきたら、結びます。
ほどけないように男結びで結びます。
通しておいた、持ち手用の縄も結びます。
円筒の部分は3か所を二重にしてしっかりと結び、完成です。
今回作ったものは10㎏の米を想定した大きさです。
「一俵だわらで取引のあった時代、新潟の米は青森の人が一番買っていたんだ。それは、米俵がほしくて買っているんだ。青森では米俵を作れるような大きな稲わらが取れなかったんだよ。新潟の米は収量は多くないけど稲はよくのびたからね~」
「今の時代は、米を食べた後の俵の活用方法もセットで売り込まないとね…。縄をほどいた後、再度、組み立てられたり、活用方法も提案しないと」
などなど。
どんな事もそうですが、一度教わったからといって、すぐに同じようにできるものではありません。何度も自分で作業していくうちに、自分なりのコツややり方を覚えて、納得のいくものができてくるのだろうと思います。
講師の方、参加者の皆様ありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿