2017年4月20日木曜日

菅笠(すげがさ)づくり③ ~菅笠の作り方(てっぺんを編み込む)~

完成!

筋蒔き、苗出しなど田んぼの準備が着々と進んでいる今日この頃です。

さて、いよいよ菅笠も完成します。残り1日ほどかかると思われましたが、半日ほどで出来上がりました。菅笠(すげがさ)づくり① 菅笠(すげがさ)づくり② と合わせて2日間あれば十分作れそうです。

前回の続きから。
霧吹きで、スゲを適度に湿らせて柔らかい状態にして作業します。

てっぺんまで縫えました。
上部に行くほど、たくさん「ぬすみ」ます。糸もしっかりきつく縫います。
縫えたら、残っているスゲを3本か4本ごとにくくったものを6束作ります。できるだけ、外側にあるスゲを使います。残ったスゲは、不要なので切り落とします。
縫い上げてきた糸は後で使うので、針を取ってそのまま垂らしておきます。
束にした6本を編み込みます。
編もうとする束の2か所向こう側に、束先を置いていきます。これを6か所、繰り返すと、それぞれが押さえ合ってほどけなくなります。
編み込んだ6束をそれぞれ引っ張って、膨らみがなくなるくらいに締めます。
スゲがちぎれないように、丁寧に。
編み目を覆うように、桜の木の皮を編んできます。上部まで縫ってきた糸で留めます。
木の皮は3枚必要です。
 桜の木が芽吹くころが、木の水分量が多いので皮もはぎやすいようです。「二枚皮」?と言ったりするらしいです。
のこぎりなどで、剝ごうとする場所に切れ込みを入れ、先のあまりとがっていない千枚通しで、樹皮をはがしていきます。枝を落としてすぐは、とても剝がしやすい。


節などがない表面が滑らかな部分を使います。
作業前に、水に浸して柔らかくしておきます。

6か所、留めることができました。
残った糸は、見えないところで二針くらいくぐらせておけば、ほどけないでしょう。
上部の余ったスゲも、程よく切り落として完成!

桜の木の皮も、乾燥してくると反り返ってきてかっこよくなっていきます。

被るときは、ごとくを付けて。山型の笠なら、ごとくがなくてもいいのですが、上部が平らな笠には、ごとくがあったほうがいいみたい。
ごとくは農協から買ってきました。
ホームセンターだったら、笠と併せて2千円程度で購入できます。

それを2日間もかけて、なぜ作るのか?時給で考えたら、全然もうかりませんねぇ。お金だけで価値を図ろうとするのは、違うのかなぁ。


2017年4月18日火曜日

菅笠(すげがさ)づくり② ~菅笠の作り方(外側を編む・縫う)~

外側編んでいきます。

田んぼの雪も消えて、カエルの鳴き声がにぎやかになってきた今日この頃です。さて、前回の菅笠づくり①の続きです。

まずは、てっぺんの部分にビニールをつけます。ずれなければいいです。

外側には、前回仕分けした、大きいほうの葉を使います。
それと竹ひごと、丈夫な糸。今回はナイロン糸ですが、タコ糸などでもよいと思います。
昔は、苧麻(ちょま)を使っていたのかな。
竹ひごに糸を結わえて、スゲを一枚ずつ編んでいきます。内側に余分に出した部分は、枠に沿って折り曲げて、次の一枚で覆うようにして編み込んでいきます。

隙間が空かないように、糸を下から上に通して、スゲを竹ひごで押さえていきます。

スゲは適度に湿らせておき、柔らかい状態で作業します。乾燥してきたら、霧吹きなどで濡らします。

一周、終わりました!
編んだスゲを一枚ずつ、縦半分に割きます。
半分に割いてから、編んでもよいのですが、編む手間が倍になるので、今回は、編んでから割くことにしました。
次は、外側を縫っていきます。
針に糸を通して、縁から離れすぎないように、割いた一枚一枚を縫っていきます。
4枚程度ずつ針を通して、糸がしっかり締まるように、強く引っ張ります。

渦を巻くように、ぐるぐると縫い進めます。
二段目以降になると、葉が詰まってくるので、「ぬすみ」ます。
重なり合って見えなくなる葉を、縫い目から3センチほど残して上部分を切り落とします。あまり短く切ると、隙間が空いてしまうこともあるので、注意します。
上部に向かって真っすぐになるように、ねじれて縫わないように、全体のバランスをよく見て縫い進めます。

今日はここまでにします。
4時間くらいかかりました。

あと、丸一日くらいの作業量で出来上がりそうです。

2017年4月14日金曜日

菅笠(すげがさ)づくり① ~菅笠の作り方(材料の準備と内側を編む)~

外作業にはこれ!

この辺りのみなさんは、外での作業(畑、田んぼ、草刈・・・)をするときは、たいてい菅笠をかぶります。日差しを遮り、通気性もよく、小雨程度なら、防ぐことができます。
冬も、笠の上に雪除けのカバーをつけて、雪掘りなんかをします。雪掘りは、汗をかくくらい暑くなるので、毛糸の帽子や合羽のフードをかぶっていると、蒸れてしまいます。でも雪が降っているときや、晴天で日差しが強いときに、帽子は脱ぎたくない・・・。そんなときは菅笠のような通気性の良い被り物は、もってこいです。

今はホームセンターにも売っているのですが、作っている方もいると知れば、簡単に購入するわけにはいきません。

ということで、昨年夏に、材料となるスゲの刈り取りから、行いました。

昨年の7月終わりころ。
スゲがある程度の長さになって、かつ、硬くなりすぎない頃に刈り取り。田んぼのわきの少し水が溜まっているようなところに生えています。
そこら中に生えていそうですが、丁度いいスゲを集めるのはそう簡単ではありません。

葉先は使わないので、適当にカット。
乾燥させやすいように縛ります。
硬い葉なので、切り傷をつくりやすいです。

広げて立てて干します。
絶対に雨にあててはだめ!!
カビが発生してしまっては、材料として使えなくなります。
・・・が、突然の雨に、少しだけ濡らしてしまった日もありました(-_-;)
よく乾燥させておきます。

夏場は夏の仕事が忙しいので、冬になったら、製作開始です。


冬になりました。ついに製作にかかります。
(笠づくりの先生は、わらや竹細工も作っているのでこの時期になりました)

乾燥させたスゲですが、作業しやすいように一晩、水に浸しておきます。
外側の大きい葉と、内側の小さい葉とに分けます。
分けた小さいほうの葉を縦半分に割いておきます。

小さいほうの葉を、骨組みに編んでいきます。これは笠の内側になります。
元々、骨組みは竹で作るものなのですが、今回は簡略化してプラスチックです。いつかはすべて自分で集めた材料で作れるようになりたいものです。

今日の作業はここまで。
2時間ほどかかりました。なるべく隙間ができないように編んだほうがかっこいいのですが、まちまちです。
次回は、笠の外側を編んでいきます。


2017年4月4日火曜日

雪下人参&たまねぎ畑

4月になりました。ふきのとうもつくしも芽を出してきています。

ぐん、ぐん、ぐーん!
スイセンも落ち葉を突き抜けて、伸びてきています。力強い!
さて、3月末に畑の雪かきをしました。まだ1mはありましたかねぇ。

雪の下には、昨年秋に植えた、たまねぎと人参があります。

たまねぎは夏に種まき、秋に畑に定植、収穫は6月頃です。
豪雪で冬が長いこの辺りでは、たまねぎ栽培は難しいのですが、学校給食で使ってもらおうと、直売所メンバーも頑張っています。




雪かき後、数日、土が見えてきました。たまねぎも何とか残っていました~!
苗が細いと、雪の下で溶けてなくなってしまうことが多いのです。
このまま、虫などに喰われることなく大きく育ってほしいものです。
これは、人参。
津南、十日町、魚沼地域で有名な、雪下人参。

秋に、収穫できる人参をあえてというか、まだ小さく収穫するにはもったいないと、残しておいたものが大部分なのですが、これも立派な雪下人参・・・。
秋に収穫した人参もまだ残っているのですが、食べ比べると、やっぱりちがーう!
みずみずしさはもちろんですが、甘みが濃い。

元々まいた種が、サラダ向きの黄色い人参というものありますが、雪下人参は、生のままスティックにして味噌マヨネーズ!
津南産のものをよくいただきますが、いくらでも食べられる。


来年はまともに雪下人参に挑戦しよう!